昨夜見た映画、今日読んだ本のレビュー。


by Erika_Akane

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完全音声認識

なんて全く未経験のわたしには、目もくらむような話。

ちょっとしたSF的感動。

なにしろ身近にいるのは
・1940年代からの冷蔵庫を使っている
・CDを聞き終わった後、ひっくり返して「B面」を聞こうとする
・巨大なラジカセを担いで歩き、ウォークマンとする
ような人々。

ついでに、街では100年前からの道路工事が未だに完成していなかったりします。
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by Erika_Akane | 2004-02-28 02:58 | 雑感
本は一冊なのですが、感想が長くなりそうなので二回にわけて書きます。

1993年から毎年発刊されているBest American Eroticaがとうとう10周年を迎えました。本書は23篇の2003年度分エロティカの他に、過去10年間のBAE中から読者によって選ばれたトップ5も併録されています。

エロティカは、やっぱりアンソロジーがいいと思うのでBAEはとっても良い形態です。「これは好みが合わない」という人のエロティカを一冊延々と読むよりは、様々な人の様々な嗜好を「こんなのもあり?」と読むほうが面白いからです。編者のスージー・ブライトは、突き抜けちゃっている人で威勢がいい。こんな人が日本にも出てきたらいいですね。

公共図書館から借りて読んでるのですが、前に読んだ誰かが、ご丁寧にもgoodとかExcellentとか、目次の題名の横に鉛筆で書いてます。この人を謎の批評家Xと呼びましょう。

批評家Xとわたしは、結構好みが違います。例えば、覗きショーで働いている女性と客が、ガラス越しなからも束の間心を通わせる(ダンスしてくれたり、要求に応じて自慰してみせたりと、サービス精神旺盛な客!)"A live one"は、わたしはかなり好きですが、批評家Xは無視しています。

批評家XがExcellentをあげている"Mergers and acquistions"は、わたしは納得できません。温室の中でのセックス・シーンは熱いですが、自分の名前まで変えたキャリア・ウーマンが、仕事上の敵とこんなことになって、しかも、結婚して子供を持つなんて甘すぎ、と思ってしまう。

ところが、そんな批評家Xとわたしが、同意するものもあります。彼がExcellentにした"The everlasting secret first family of fuck: An expose"は、三十後半の女性たちが、スケーター少年やサーファー少年たちをおもちゃにするという、かなり粗野な書き方のお話。ちょっと乱暴すぎるので、わたし的にはExcellentまでいきませんが、まあいいです。

わたしと批評家X、どちらもExcellentをつけるのは、"The erotic adventures of Jim and Louella Parsons" 。自ら「田舎の衆」と名乗る五十代の素朴な女性が、26年間連れ添った夫が勃起しなくなったのを期に、もう一度、二人の間の炎を掻き起こそうというものです。

夫婦だから好きなことを好きなだけすればいいのに、夫婦だからこそ恥ずかしさがあって、あれをして欲しいとかここをこう触ってとか言えなかったという心理が平明に書かれています。ご先祖さまたち(亡くなった親類の女性たち)が出て来て彼女に助言してくれ、二人は「願望を語り合う」→「触る(手のみ)」→「口もつかってよい」→……へと、一日ずつ行為を発展させていきます。二人があまりにも健気で、ちょっと涙ぐんでしまいました。批評家Xも涙したのかしら。

来週には、批評家XがBestをつけたお話までたどり着く予定。どんな話なのか今から楽しみです。
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by Erika_Akane | 2004-02-27 23:35 | 洋書

額に十字架

昨日、昼間外を歩いてたら、向かいからやってくる婦人の額に、十字架のような印があるのに気付きました。黒いマスカラが溶け出したような色でつけられていて、十字架というより、巨大な染みに見えます。

まあ、ダウンタウンには変わった人が多いので、この婦人もその一人なのだろうと思いました。金髪の白人婦人は身なりもよくて、あまり変わったことをする人には見えなかったのですが、突発的におかしくなるということだってあります。

で、夕方テレビを見ていたら、またまた額に十字架を発見。これは若い男性で、"The Passion of the Christ"(メル・ギブソン監督の新しい映画。ユダヤ人からの反発が激しく、議論沸騰中です)の感想を求められていたところでした。

で、夕方ぶらぶらと本屋に行ったら、そこでも若い女性の額に十字架!

我慢が出来なくなって、カソリックの人に聞いたら、Ash Wednesdayには十字架を額に描くのだそうです。

Ash Wednesday

もちろん、キリスト教だからといって、みんながみんな描いているわけではないのですが、これ、初めて気付いた(どうして今年まで気付かなかったのかな…)わたしにとっては、とっても不気味に見えました。額に黒い十字架を描いた人がうろうろしてるんですもの。視覚的にかなりのインパクトがあります。

でも、幼稚園から高校までカソリックの学校に行った人にとっては、ただの行事にすぎず、びっくりしているわたしにびっくりしてました。幼稚園の頃から、聖灰の水曜日には黒い十字架を額に描かれたとのこと。

額に黒い十字架のある幼稚園児がずらりと並んでいる様子や、無邪気に遊んでいる様子を想像して、ますます「こわー」と思ってしまったのでした。久々のカルチャーショック。
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by Erika_Akane | 2004-02-26 22:47 | カナダ生活

Bookcrossing

を初めて知った時、とっても興奮しました。

Bookcrossing 公式サイト

本を世界の中へ解き放ってやると、本好きの誰かが拾って読み、また本好きの誰かに感動を与えることを期待して解き放つ……

うまく行けば、世界中を旅する本だって出てきます。インターネットのおかげで、本がどこにいて、誰にどんなふうに読まれているかも知ることが出来ます。

冒険的だし、ロマンチックだし、読書を愛する人々の善意によって成り立つものだし――本好きのユートピアが出現したかと思ってしまいましたよ。(根が単純なもので)

もちろん、これ、下手をすると、アナログのナップスターみたいになってしまうわけで、書店にとっては、あんまりうれしくないものかもしれません。例えば、1時間くらいで読める薄いベストセラーが野に放たれたれれば、買う人が減ってしまいますよね。


ところが昨日、これを見て、またまた興奮してしまいました。

書評へのリンク

読書好きにとって、自分自身の本屋を持つというのは、心のどこかにある夢だと思うんですね。それが実現しちゃう。

しかも、この仕組みは、売り手のためにもはたらいてしまう。
1潜在的顧客をつかむ(読書傾向まで握る)
2潜在的顧客に売り込みをさせる(給料なしで)

「売り上げ」が数字で出ていると、やっぱり頑張って売ろうって思うのが人情ではないでしょうか。そうなると、書評も一生懸命書くことになるし。辛辣な書評はありえない。(アマゾンだと酷評もありますよね)

逆転の発想というか、すごいアイディアだと思いました。
これが、Bookcrossingに対する書店の答えだ!みたいな。
それとも、インターネット上のビジネスでは、こういうの多いのですか?
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by Erika_Akane | 2004-02-25 22:46 | 雑感
新潮文庫で読みました。

血の繋がっていない妹への思慕を確信していく「雪明かり」。推理小説仕立ての「闇の顔」。賭博狂いの男が、妹のために立ち直ろうと決意する表題作。婚約者がいながら、近所に住む情けない寡夫とその娘に心を傾けていく娘を描いた「意気地なし」。耄碌しかかった老人が過去の過ちと愛を思い出す「秘密」。邪魔者にされている大叔父が、若者たちの恋を助ける「果たし合い」。そして、峠に倒れていた若い女と、城中のごたごたに巻き込まれて命を失う女の話が交錯する「鱗雲」。江戸時代の武士と町人の生活を描いた、全7編の短編がおさまっています。

個人的には、元気のいい「果し合い」が一番好きかな。

時代小説はあまり読まないので、藤沢周平を読んだのも、これが初めて。一冊だけでは分かるものじゃないと思うのですが、この安定感って何なんでしょう。作品のレベルが一定であることに加えて、「悪いことにはならないから、寄り掛かって大丈夫」みたいな安心感があります。

ひとでなしは出てくるけれど、更正不可能ではありません。悪役には深入りせず、つましく生きる市井の人々が、真っ当に生きようとするのを温かく肯定することって、健全な青少年の育成には欠かせない姿勢なのでは。(若者が時代小説を読むかどうかは別として)

たまには、こういうものを読んでよかったなと思います。
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by Erika_Akane | 2004-02-24 23:25 | 和書

朝日が早く昇る

ようになってきました。7時くらいには、もう明るい。

ついでに、ようやく最高気温が0度付近になり、異様に温かく(暑いくらい)に感じられます。

0度くらいになると、外を歩いている時に周りの人を見回したり、相手の視線に気付いたりする余裕が出てくることに気付きました。(みんな、表情が柔らかく見えます)まだ着膨れ中ですが、もうちょっと温かくなったら、新しい古着を買いに行こうかな。

厳寒期は、タリバン支配下の女性のような、目だけ出してぐるぐる巻きの恰好でないと外に行けません。その目だって、睫毛に氷がついて、ろくに開けてられない状態でしたから、これは進歩です。
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by Erika_Akane | 2004-02-23 22:20 | カナダ生活

人体実験、謝礼あり

っていう広告、時々みかけます。

結構いい値段なので、お金がなく仕事もない時には魅力的に見えます。
でも、やっぱり気味が悪いし恐い。

スティーブン・キングの『ファイアー・スターター』を読んだことがある人は、分かるかもしれないけど、後々どんな後遺症が残るのか、とか不安になります。心配性なんです。

ところが、この間、試写会の券をもらうために並んでいた時、隣に立っていたお兄さんが「人体実験標本として生計を立てている」とつぶやき、仰天してしまいました。

十日間、クリニックに入りっぱなし、みたいなことになるので、時間を潰すのが大変だけど、お金はいいよって。(日本円にすると10万円くらい)具合が悪くなったりしたことはないそうです。

それでも、人体実験への参加は尻込みしてしまいます。お兄さん、見た目は普通の人っぽかったけど、「北に行って、弓矢で動物を射るのが趣味」って、あなた……。一体何している人なの?って、ますます気味が悪くなってしまいました。
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by Erika_Akane | 2004-02-22 07:35 | カナダ生活
メーン州の小さな町ムースポートに住む配管工のハンディ(レイ・ロマーノ)と獣医のサリーは、交際して6年になるカップル。サリーはハンディからのプロポーズを期待しているが、煮え切らない態度のハンディに腹を立てている。そんなおり、史上一の支持率を誇る大統領(ジーン・ハックマン)が、かつて避暑地として使っていたムースポートへやってくる。妻と離婚した今、ここへ引退するつもりなのだ。大統領がサリーにデートに誘ったことから、ハンディと大統領は、それぞれの面子をかけてムースポート市長選挙で争うことに…。

誰かを不愉快にさせることもない、家族全員で見ることの出来るコメディだと思います。(いつも裸で歩いているおじいさんが一人出てくるけど)誰もが互いを知っている小さな町の良い面のほうを出し、ちょっとした人生訓もあり、適当に笑わせて。これくらい安心して見ることの出来るコメディって、最近では珍しいかも。上映の終わりには、観客の一部が拍手していました。(個人的は、もの足りなかったような気がしますが)

舞台はアメリカですが、いくつかの場面はカナダで撮影されたそうです。試写会の会場には、ムースコール競技会の審査員というおじさんがきて、ムースコールをしてくれました。(繁殖期のムースの鳴き声を真似るもの)映画の中では、ムースはそれほど重要な役割をしているわけではないのですが、会場も和やかで楽しかったです。
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by Erika_Akane | 2004-02-21 03:37 | 映画(映画館)

今夜の試写会

今日は、"Welcome to Mooseport"の試写会に行ってきます。

公式サイト

主演のレイ・ロマーノは、TVのコメディ番組(Everybody loves Raymond)で人気がある人です。


わたしが観る映画の傾向が無茶無茶なのは、

1無料のものには何でも行ってしまう
2同行する友達の趣味に押される

からです。
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by Erika_Akane | 2004-02-20 02:42 | 映画(映画館)
これは絶対、邦訳が出てるわけないと思って読んでたのですが、調べたらちゃんと出てたので驚きました。

Exquisite Corpse

最初に読んで、「これ翻訳だしましょう」って企画を立てた人、すごい度胸のような気がします。

あらすじは、ここに出ている通りです。感想もかなり近い。ゲイにはあまり抵抗ないのですが、死姦や食人はちょっと……。

ドイツで「殺されて食べられたい人募集」という広告をインターネットに載せて、ほんとにやった人いましたよね。ああいう人が読んだら、とっても感動するのかも。

ちょっと笑えるのは、殺人鬼同士があった時に、思わず会話がはずんでしまうというところ。そういう趣味の人が刑務所以外で出会うことって、まずないと思うので、本当に友達になったら、話が尽きないでしょうね。「死体の処理のしかたは…」「そうか、俺、いつもそこで困ってたんだ」みたいな。

ベトナム系アメリカ人少年トランと、ニュー・オリンズ殺人鬼ジェイのセックス・シーンは、かなり熱気がありました。「この子、殺されちゃうかもしれないのに」と思いながらなので、手に汗握るというか。

ところで、原書の97ページに、日系人が名前だけ出てくるところがあります。男の人なのに、「Tomoko」なのは、彼がゲイだからなのかな??翻訳本では、どうなっているのか、もし知っている人がいたら教えてください。

作者のPoppy Z. Briteは、写真で見ると、生意気可愛いみたいな若い女性です。この頭の中に、こういう世界があるのか……。

とにかく、全部読み終わって、めでたしめでたし。
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by Erika_Akane | 2004-02-19 04:42 | 洋書