昨夜見た映画、今日読んだ本のレビュー。


by Erika_Akane

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深く愛していた夫ショーンの死から十年後、アンナ(ニコール・キッドマン)は、ようやくジョセフとの結婚を決意する。ところが、そのアンナの前に、「ショーンの生まれ変わりだ」という十才の少年ショーンが現れ、「ジョセフと結婚するな」という……。

ニコール・キッドマンと少年の入浴シーンや、ローレン・バコールの「キッドマンは、まだ伝説とはいえない」といった発言などで話題になっている映画です。

非常に変わったというか、不思議な映画でした。「愛って残酷」と思った点では、『ナビィの恋』に通じるものがあるのですが、この『Birth』はストレートに暗くて、悲しくて、胸が痛みます。

入浴シーンについては、どうして物議をかもすのか不明でした。(編集の手が入ったのかしら?)西洋人と日本人の感覚の違いかもしれませんが、お風呂に入る時には大人も子供も裸で何が悪い?

ニコール・キッドマンのショートヘアは初めてみたような気がします。この人は、どういう髪型でも非人間的に美しい。

以下ネタバレ注意!(ネタバレ効果が高いので、観る予定の方は、読まないほうがいいです)




たぶん、注意力散漫だったためだと思うのですが、よく分からなかった点があります。

少年ショーンが、「死んだショーンの生まれ変わり」のふりをすることになったのは、亡きショーンの愛人(アン・ハッチ)が埋めた、彼女宛の手紙を読んだからだと思うのですが、それならなぜ、「裏切り男ショーンの生まれ変わり」のふりをしてアンナに迫るの?これって、とても重要な部分だと思うのに、ぜーんぜん分からなかったんですけど……。

一緒に見た人は全く違う見解で、「少年ショーンは本物の生まれ変わりだが、愛人のことについては、うっかり忘れていた」と解釈したのだそうですが、それだと、アン・ハッチが少年のカバンを開けた時に出てきた手紙が説明できません。(あと、冒頭でアン・ハッチを追う少年ショーンのシーンは何よ?)

もう一つは、一番最後にアンナが一時的に錯乱状態になるところ。わたしは、「結婚一般のむなしさに気が滅入ったんだろう」くらいにしか思わなかったのですが、連れは「少年ショーンの言葉から、亡きショーンの裏切りに気付いた」と解釈。

なるほどと思うのですが、そう解釈すると、ますます悲しくなってしまうのでした。
これって、もう一回観ないと駄目なんでしょうか?見た後、結構落ち込んだので、もう一度見たいとは思わないんですけど。

この映画に出てくる、2つのストレートで純粋な愛(アンナ→亡きショーン、少年ショーン→アンナ)の報われなさが、とっても悲しいです……。

Birth imdb.com

追記
おお。なぞが解けました。

あの手紙は、愛人への手紙ではなく、アンナが夫へあてた手紙なそうです。
確かに、映画の中で、愛人「わたしのほうを、もっと愛していることを証明するために、手紙をくれた」「彼女(アンナ)の手紙だから、彼女に返すべきだと思ったの」とかいう会話があったんですよね。

でも、「愛人のほうを愛していることを証明するために、妻の手紙を愛人にあげる」って、「あまりにも変!!気持ち悪!!」と思い、頭がそのアイディアを受け入れることをブロックしてしまっていたのでした。

この映画のアン・ハッチ、目茶目茶気持ち悪いんですが、そうか、そういうことだったのか。
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by Erika_Akane | 2004-10-30 03:32 | 映画(映画館)

月食

昨晩は、10時ごろからベランダで皆既月食(でいいのかな?)をみました。

なんといっても寒いので(帽子、手袋、コート……など全て着用しなければならない寒さ)、ウィスキーを飲みながら、月がどんどん細くなっていくのを鑑賞。(ボストン・レッドソックスの試合の様子も見ながら)

白い部分が全部なくなった後は、ハローウィンのかぼちゃのような、だいだい色の月になったのでした。

見回すと、あちらこちらの屋上やベランダで、人々が静かに空を見上げていました。月食を見る人々って、静かなのねえ。

CNNニュース
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by Erika_Akane | 2004-10-29 02:08 | 雑感

Fake, Fraud and Scholars

アメリカ考古学協会(?そういう日本名になるのかどうか分かりませんが)の講演会に行ってきました。

考古学って(特に恐竜――どうして人気があるのか分かりません!)あんまり興味があるわけではないのですが、この講演は、古代美術や装飾品の偽物が、いかに出回り、いかに発見されたかという内容で、なかなか面白かったです。

講演をした人はアメリカ人。カンザス・シティの大学教授兼学芸員。(名前忘れちゃいました。ごめんなんさい)何かが、偽物 / 本物であることを証明するために、ヨーロッパの様々な都市や美術館を旅行できるって、とってもいいお仕事だと思いません?
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by Erika_Akane | 2004-10-28 03:27 | 展覧会・イベント
東京から沖縄の小さな島に帰郷してきたナナコは、祖母ナビィの様子がおかしいことに気付く。ナナコと同じ船で島にやってきた謎の老紳士とナビィの間に、何かがあるようであった……。

ストーリーラインは、いたってシンプルなのですが、音楽と島の美しさとキャラクターとで引っ張っていきます。

愛って残酷。

というか、厳しいな、悲しいな……と思うのですが、(ナビィの旦那さん、恵達が切なすぎます)暗さはありません。それどころか、沖縄って、ハッピーな場所なんだろうな~と思わせてしまうのって、すごい。

映画の中に出てくる「アイルランド人」は、実は有名なカナダ人(スコットランド系)フィドル奏者なそうです。(キルトの中身を晒しながら演奏してしまうとか!)

映画館ではなく、公会堂みたいな所での無料上映でした。会場にいた非日本人たちは、ナナコがタコや魚を貪るシーンで仰天してました。

ナビィの恋 公式サイト
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by Erika_Akane | 2004-10-26 02:32 | 映画(映画館)
大金持ちのエクゼクティヴ、ドリュー(ベン・アフリック)は、毎年、独りでクリスマスを過ごしてきた。ガール・フレンドから捨てられた今年、彼は子供時代を過ごした家へ戻り、そこに現在住んでいる人々に大金を積んで、クリスマスを「家族」として共に過ごすことを提案する……。

「ドリューの家に現在住んでいる家族」の家長は、TVで人気のThe Sopranosでトニー・ソプラノを演じるジェームス・ガンドロフィーニ。

これって、日本公開なるんでしょうか?

北米のクリスマスって、日本のお正月やお盆のような「家族の日」というイメージです。無理してでも家族と一緒にいるべき日。

そこを取り上げたコメディなのですが、突発的に笑える部分の他は、あんまりパッとしなかったです。(すごくつまらないというわけではありません)後半はよかったかな。

でも、トニー・ソプラノは、トニー・ソプラノのままだったような気が……。

Surviving Christmas 公式ページ

Surviving Christmas imdb.com
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by Erika_Akane | 2004-10-23 03:59 | 映画(映画館)
19世紀後半、フランスの養蚕業界は、蚕の病気による大打撃を受ける。養蚕の町Lavilledieuの人々は、Herve Joncourを鎖国中の日本に送り込み、健康な蚕の卵を買い付ける。日本での取引相手の妻(愛人?)は、東洋人の目ではない目をしていた。彼女に深く心惹かれたHerveであったが……。

取引き相手の名前がハラ・ケイだったり、取引きの場に意味不明に妻(愛人?)を侍らせていたり、日本人としては「そんなのありかな~」というところも多いのですが、そこを「世界の果てのエキゾチックな国のことだ。なんでもあり!」と、乗り越えていくと、最後は思いがけない涙の結末。(誰もいないところで、一人で読んでいたら、きっと激しく泣いてしまったと思います)そして、ある部分からを、もう一度読み返さずにはいられませんでした。

英訳では91ページ。めちゃめちゃ薄くて、易しめの英語で、ずんずん読めました。(地名と人名はフランス語なので、どう発音するのが全然見当がつきません。ちなみにHerveの最後のeの上には、点がつくのですが、出し方が分かりません……)

こういう、どんどん進んで、視覚的で、かつ奥が深い物語って、忙しい現代人にぴったりという気がします。

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by Erika_Akane | 2004-10-22 00:01 | 洋書
『ベスト・アメリカン・エロティカ』編者のスージー・ブライトが綴る、題名そのままの本。

I wrote this book because of all the times I ever admired writers and wanted to take them home, show them everything I know, and share all my favorite tricks and confessions. I’ve spoken as candidly to you about writing and publishing as I would if you were in my living room.(本文引用)

というくらい、Dirty Story のための発想エクセサイズから、エージェントや編集者との付き合い方まで(アメリカ出版界です)非常に率直に書かれています。そんなに正直に書いていいの?とびっくりするくらい。

アメリカの女性によるエロティカをひっぱってきた、スージー・ブライトの心意気がにじみ出ていて素敵です。

Dirty Story に限らず、ものを書こうという気のある人には、励みになる本ではないでしょうか。

How to Write a Dirty Story amazon.com
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by Erika_Akane | 2004-10-21 03:01 | 洋書
63歳のプレイボーイ、ハリー(ジャック・ニコルソン)は、30歳以下の女性としか付き合わない主義であった。新しいガールフレンドに誘われて、彼女の母エリカ(ダイアン・キートン)の別荘へ出かける。そこで、いないはずのエリカに対面してしまったばかりか、心臓発作を起こしてしまう。初めはお互いを嫌い合っていたハリーとエリカであったが……。

絶賛組も多いだろうなと思うのですが、個人的には、あまり楽しめませんでした。
まず、非現実的~と思わずにはいられなかった部分。

・ハリーもエリカも、とんでもない大金持ち
・若い女性を捨てて、年配の女性に乗り換えた年配の男性って、きいたことある?(チャールズ皇太子以外で……)
・キアヌ・リーブスのどこがいけなくて、ジャック・ニコルソンを選ぶの?(別にキアヌ・リーブスのファンとかいうのではなく、彼の役の非が見えません。若いからというだけで拒否していいの?)

一方で、歳を重ねるに従って、女性のほうが余ってしまうという、猛烈に過酷で現実的な部分は身に迫るようで、しみじみと考えさせられました。

ところで、ダイアン・キートンとジャック・ニコルソンのケミストリーにはすごいものがありました。(ダイアン・キートンは、『アニー・ホール』の頃と同じ位魅力的です)

Something's Gotta Give sonypictures.com

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by Erika_Akane | 2004-10-19 05:37 | 映画(ビデオ・DVD)
3回とも見たんですが、個人的には、

1回目 ケリー圧勝
2回目 ブッシュ善戦
3回目 ケリー勝

という感想。昨夜のディベートは、銃規制や信仰、メディケアなどのあたりで、「アメリカって、カナダと違うんだな~」としみじみ思いました。(ケリーの考え方のほうが、カナダ的な気がします)

それにしても、さすがにアメリカは、ディベートの構成というか進行の仕方が整っていて感心。

カナダの総選挙の時にも、メジャー各党首による討論が放送されました。しかし、大部分で全員が一斉にがなりあっているだけで、非常に分かりにくかったのでした。英語討論とフランス語討論が両方行われるところはすごいのですが。
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by Erika_Akane | 2004-10-15 03:07 | 雑感

Thirteen (2003) 邦題不明?

まだまだ子供らしいところのあったトレイシーであったが、学校で一番人気のある美しい女の子イービーに憧れ、「クール」になることに決める。服装を変え、軽犯罪を犯し、トレイシーはイービーと友達になることに成功するが、イービーとのつきあいは、それまでのトレイシーの生活を根源的に覆すものであった……。

自分の中学生時代を振り返ってみると、こういうタイプの子っていたよなあ……と思います。わたし自身は、「クール」になろうという意思もない、もさっとした子供だったので、共感というわけにはいかないんですが。

痛々しい、破壊的な成長をせずにはいられないタイプの子供っていますよね。十代の反抗期に大爆発したり、急激に路線変更したりする。

トレイシーの内面の痛みが分からない場合でも、彼女の自傷行為(ピアスとか手首切りとか)がとっても痛そうで、身を縮めてしまうのでした。

子供も大変だけど、こんなになっちゃうと、親はほんとに大変ですねえ。

ちょっとサイコパス的なイービーのキャラクターが印象的でした。主人公ではないせいか、あまり深く描かれていないんですが、興味深い人物です。

途中、トレイシーがドラッグでいかれている間、映像から色が消えていくようです。TVが壊れたのかと心配してしまいました。(実際に一時的に調子が悪かったのかもしれないけど)

Thirteen 公式サイト

Thirteen imdb.com
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by Erika_Akane | 2004-10-14 04:45 | 映画(TV)