昨夜見た映画、今日読んだ本のレビュー。


by Erika_Akane

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モントリオール

明日から4日ほど、モントリオールに行ってきます。

アカデミー賞受賞式をモントリオールのホテルで見ることになるなんて、予想もしていませんでした。

先月、ハリウッドに行った時、会場となるコダックシアターの内部を見学。式の日に、スターたちが座るであろう席にすわって、説明をきいたのですが、「わたしが座ったところには、誰が座るのかしら??!!」と、どうでもいいことに胸をときめかせてしまいます。(席に座っている間、"Erika was here!"のような落書きをしようか…と、幼稚なことを結構真剣に考えた…)
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by Erika_Akane | 2005-02-27 11:24 | 雑感

Eleanor Rigby by Douglas Coupland

バンクーバー在住、肥満、30代後半、独身のリズ・ダンは、lonelinessの中に生きていた。そんな彼女のもとに、病院から電話がかかってくる。ODで収容された若い男性がはめていたブレスレットの連絡先がリズだったという。それは、彼女が20年前、10代で妊娠した時に養子に出した息子ジェレミーだった……。

カナダの代表的若手(でいいのかな?)作家ダグラス・クープランドの新刊を読んでみました。

もうちょっと粗筋を紹介したほうがいいのでしょうが、気をゆるめていると、とんでもないことが起こる展開になっています。(ある時点で、リズ・ダンは世界で7番目((だったかな?))に忙しい空港を閉鎖、刑務所入り!)ネタバレすると楽しくないかも。

とっても読みやすい文体(ウィッティな比喩とか、ユーモア感覚とか、なんとなく村上春樹的な感じ)ですが、「神と人類」とか、「人間の存在」とかについて、いつの間にか考えさせられてしまいます。

Eleanor Rigby amazon.com
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by Erika_Akane | 2005-02-27 11:05 | 洋書
映画監督Hubert Davisの父は、Hubertの母(白人)と恋に落ちながらも、黒人女性と結婚。息子をもうける。しかし、その一方でHubertの母とも関係を続けた。成人したHubert Davisが、異母兄、その母、自身の母、父とインタビューを重ねながら、家族の歴史を追う……。

Ryanと二本立てで上映していたのを見ました。

わたしは、これは嫌いです。映画が嫌いなのではなく、Hubert Davisの父が嫌。いくら当時は白人と黒人が結婚するのは論外だったとはいえ、罪のない女性を巻き込んで結婚し、みんなを泣かせながらも(異母兄がとーーっても可哀相でした)、自分は結構平然としているのが信じられません。(←映画では、そういう風に描いているわけではないんですが、わたしの目にはそう映る)「当時は黒人と白人が…」って、いいわけに過ぎないんじゃないの!と思いました。

Hardwood について nfb.ca
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by Erika_Akane | 2005-02-25 06:33 | 映画(映画館)

Ryan (2004?)   邦題不明

かつてアニメ・クリエーターとして活躍し、アカデミー賞候補にまでなったライアン・ラーキンは、モントリオールで路上生活をしている。そんな彼を若手のアニメ・クリエーターが訪れ、ライアンの過去、現在、アート、アルコールと金……について語り合う。

カナダ産映画で、短編アニメーション部門でアカデミー賞候補になっている作品です。昼休みに図書館で上映されていたのを見ました。

アニメーションを観るというより、アーティストの世界観を体験するという感じ。表現の仕方が独創的である上、ストーリーにも非常に心を動かされました。

映画自体は月曜日に見たのですが、火曜日夜にCBCでこの映画についてのドキュメンタリー番組がかかっており、それも見ました。番組の中で、ライアン本人が出来上がった映画を鑑賞してました。感想を聞かれて、言葉が出ないでいる様に胸が詰まりました。

ライアンは、コカイン中毒になったのがまずかったのですが、薬物依存にいたる原因も、彼の育った家庭環境や才能、気質などが複雑に絡んでいるわけで、痛ましいかぎり。

ちなみに、現在、ライアンは再びアニメーションの製作にとりかかっているそうです。とってもほっとしました。

短編アニメ部門って、オスカーをとったからといって世界的に上映されるというわけではないと思いますが、受賞して欲しいなあと思います。

Ryan についてnfb.ca
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by Erika_Akane | 2005-02-25 06:17 | 映画(映画館)
講演のためにパリを訪れていたハーバード大学教授ロバート・ラングドンは、夜中、フランス人刑事に叩き起こされる。その晩、ラングドンと会う約束をしていながら現れなかった、ルーブル美術館の学芸員長(っていう肩書き?偉い人)Jacques Sauniereが、美術館の中で殺害されていたという。死に至るまでの数十分の間に、Sauniereは自らの身体と血を使って、不可解なメッセージを残していた……。

話題になっていた『ダ・ヴィンチ・コード』、何となく乗り遅れてすねていたのですが、Special Illustrated Editionなるものが出たので、図書館でゲットして読みました。もしまだ読んでいない方がいらしたら、このバージョンは本当におすすめ。「モナリザ」、「最後の晩餐」から、ルーブルのピラミッド、Cilici BeltというOpus Deiの僧が使う、自らを痛めつけるための装具まで、痒いところに手が届くように、綺麗な写真で見せてくれます。(かなり重たいので、ベッドで読むのは結構辛いですが)

教養たっぷりのエンターテイメント!です。真剣なキリスト教徒(特にカソリック)か、真剣なPaganのほうが、のめりこめると思いますが、なんとなくな仏教徒でも十分に楽しめました。最後まで読むと、作者はアンチ・クライストとかではなく、ごく良識的な基盤に立っているのだな~というのも伝わってきます。

ストーリー的には――ソフィーがお祖父さんと10年間も絶縁状態になった理由が弱いのが難。(フランス人って、そういうのには寛容なんじゃないの?って偏見でしょうか…別にフランス人じゃなくても、今時、そーんなに潔癖な若い子が…)

トム・ハンクスがラングドンを演じる映画版も楽しみなのですが、本を読まずに映画を見ても分かるような作りになるのでしょうか?この本では、面白げな知識の詰め込みを受けるところに悦びを感じたのですが、それって、映画ではどうするの??と興味が尽きません。

The Da Vinci Code ~Special Illustrated Edition~ amazon.com
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by Erika_Akane | 2005-02-21 09:15 | 洋書
伝統的なシーク派の生活を尊ぶ両親の意に添わないことは分かっているものの、ジェスは大好きなサッカーをやめることができないでいた。インド人の男の子たちと共にサッカーをするジェスだったが、ある日、地元の女子サッカーチームの少女ジュールスから勧誘を受け、チームに加わる。コーチのジョーにも才能を認められるジェス。しかし、姉の結婚が近づくにつれて、ジェスにサッカーを止めさせようという圧力が強まっていく……。

基本的に純情で正直なのに、何をするのも非常にタイミングが悪いジェス(まずい時にまずい所をまずい人に見られるというパターン)を応援せずにはいられません。『ボリウッド・ハリウッド』よりも、ストーリー的に引き込まれる感じ。

ただ、納得のいかないのが、コーチのジョー。誰も言っていないようなので気がひけますが、走り方も手のたたき方も、「ゲイ」じゃありませんか、この人?サッカーのコーチになんか全然見えません!(って、サッカーのコーチがどんな風に見えるのか分からないけど)ジェスとキスするところでは、女の子より先に目を閉じてるし……ベッカム似の細目が欲しかったんだろうと思うのですが、「体育系の女の子2人が夢中になるタイプ」という説得力がなかったような――他はよかったので、それが気になってしかたがありませんでした。(個人的にタイプでないというだけの話かもしれません…)

それにしても、イスラム(Touch of Pink)、ヒンドゥ(Bollywood / Hollywood)、シーク派(『ベッカムに恋して』)と、インド系は宗教的に多彩。

Bend It Like Beckham  imdb.com
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by Erika_Akane | 2005-02-19 06:12 | 映画(ビデオ・DVD)
1904年生まれのカナダ人画家Pegi Nicolの短い生涯を、彼女の作品・手紙をまじえて綴るドキュメンタリー映画。

先の日曜日に美術館で上映されていたのを見ました。

保守的というか、たぶん当時としては普通の家に生まれたペギーが、当時としてはぶっとんだ(変わった服装、画家を目指す、『ユリシーズ』を愛読、ヌードを描く、30過ぎまで未婚…)進路をとった結果、母親と決裂、何人もの男性との実らない関係、中絶、貧困生活をたどり、おそらくは絵の具の有害物質のために癌で死んでしまうまでのタフな生活が、淡々と描かれています。

主役は彼女の作品で、特に水彩画や、ニューヨークに移ってからの「群像画」とでもいうべき作品の色彩が、非常にいきいきとしていて印象的でした。もう少し遅く生まれていたら、もっと楽に生きられただろうに…と思います。

それにしても、カナダ国内でもあまり知られていない画家の生涯を映画にするって、製作陣は勇敢。

Something Dancing About Her 公式ページ
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by Erika_Akane | 2005-02-16 05:33 | 映画(映画館)
トロントで暮らす、金持ちのヒンデゥ・インド人青年Rahulは、カナダのブリットニー・スペアーズと称される白人女性キンバリーと交際していたが、キンバリーが事故死。母と祖母からインド人の結婚相手を見つけるように強制されたRahulは、バーで出会ったエスコート・サービスの女性スーと、婚約者のふりをするという契約を結ぶ……。

日本にいた頃、映画ファンの間で一時期「インド映画」が流行ったのを覚えています。「ボリウッド映画」とも称される、ミュージカル仕立て+メロドラマチックな恋愛映画。そのパターンを使ったカナダ産映画です。

いきなり歌と踊りは始まるわ、ファンタジー場面になるわ、幽霊はでてくるわ……、映画館で、たくさんの人(特にトロントの映画愛好者たち)と一緒にみたら、とっても楽しかっただろうなと思わずにはいられませんでした。

トロントのウォーター・フロント周辺多出です。ドラッグ・クイーンの中に「エンザ・ザ・スーパーモデル」(ものすごく地元ネタですみません…)がいた!と思ったのはわたしだけ??

写真のでているサイトにリンクをはっておきます。

www.haro-online Bollywood / Hollywood

imdb.com Bollywood / Hollywood
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by Erika_Akane | 2005-02-16 04:43 | 映画(ビデオ・DVD)
「ベスト・イン・ショー」(一等)を狙って、メイフラワー・ケンネルクラブ・ドッグショーへ出場する飼い主と犬たちを追う、ドキュメンタリー風コメディ。

左足が2つある男と、むやみに男たちから「覚えてる?」と声をかけられる妻。精神分析医(心理カウンセラー?)に通う、神経質な若いヤッピー夫婦。ゲイ男性カップル、非常に高齢の男性と仮面夫婦している、セクシーな若い女性……などなど、一風変わった飼い主たちの描写が、「いかにも!」という感じで笑えます。(皮肉系)

ショーが始まってからの、中継をする男性のコメントも爆笑。

ちょっと探しただけでは、日本で公開されたかどうか分かりませんでした。(なんとなく、日本公開になる映画を選ぶ人々の趣味に合っていそうな気がするので、公開になっているのではないかと思うのですが…)邦題を知っている方は、どうぞお知らせください。

神経質なヤッピー夫婦の犬は、やはり神経質な犬になってしまい、とっても可哀相なのでした。ああいう親(と子供)っているような気がします。

Best in Show 公式ページ

Best in Show imdb.com
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by Erika_Akane | 2005-02-12 06:32 | 映画(ビデオ・DVD)
パリ・オペラ座の怪人は実在した……「わたし」が、関係者の証言や随想録を引用しながら描き出す、オペラ座の怪人の恋と最期。

映画を見た後、どうしても気になって、「駄作」よばわりされている原作を読んでみました。旅行にいったり、その前後の始末でなかなか読書の時間がとれず、200ページの薄い本なのに、読了までに時間がかかりました。

かーなり時代かかっていて、話に入りにくいし、やたらに爆発(しそう)な、かつ引き伸ばす冒険談があったりして、「駄作」よばわりされるのも無理はないのですが、「いいとこ」はかなりよくて、本を置くことが出来ない部分も。

酷評が多い映画版のレビューで、笑ってしまうのが「怪人がハンサムすぎる」というもの。確かに映画の怪人は、マスクをしているかぎり、ラウルよりハンサムだし、マスクをとっても「あなた、自意識過剰なんじゃないの…」という感じなのですが、原作では本当に醜い!!(といっても見えるわけじゃないんですが、ほんとに醜くて恐い感じ。あまりにも醜いので実の母親にキスされたこともなかった――って、醜さとその悲しみがにじみでてません?)

I will play you Mozart, if you like, which will only make you weep; but my Duan Juan burns, Christine; and yet he is not struck by fire from Heaven.  (中略) You see, Christine, there is some music so terrible that it consumes all who approach it. Fortunately, you have not come to that music yet, for you would lose all your pretty coulouring and nobody would know you when you returned to Paris. (page 95)

映画かミュージカルで出てきたかどうか覚えてないのですが、怪人の名前はErik。自分のことを、「誰もErikの素顔を見ることはないのだ」とか、3人称で語ってしまうあたり、ちょっと笑えます。でも、怪人の苦悩・悲しみは、やっぱり本が一番よく味わえるような気がします。

クリスティンに結婚の承諾をさせた後(一応、彼女に選ぶ権利はあるのだけど、Noの場合、ラウルはもとより、オペラ座にいる観客たちが大爆発の犠牲になるという条件って…)、彼女に初めて(というか、生まれて初めて女性に)キスするあたり、涙なしでは読めません。

わたしが読んだのは、「wordsworth classics」の英訳版。(訳者の名前が見あたらないんだけど…なんなの、これ?)アマゾンには見当たらないのですが、表紙の絵が本で描写される怪人に似てるので(鼻がなく、痩せこけていて背が高い。昼間は目は穴のように見えるが、暗闇の中では猫の目のように黄色く光る)、ここにリンクをはっておきます。

The Phantom of the Opera amazon.com
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by Erika_Akane | 2005-02-09 00:02 | 洋書