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昨夜見た映画、今日読んだ本のレビュー。


by Erika_Akane

Runaway by Alice Munro

結婚生活に疲れ、ふとしたことから家出を企てた若い女性を描いたRunawayをはじめ、カナダの(やや)田舎、やや昔を舞台にした8つの短編集。

↑無茶苦茶なまとめでごめんなさい!(短編の粗筋まとめって難しくない?)

この短編集は圧巻です。どの物語も淡々としていながら、最後にはものすごく暗いというか重いものが感じられます。Runawayなんて、最後のところで「うおう、やられた!」と呆然としてしまいました。別にトリッキーなストーリー展開なのではなく――はじまりは地方在住主婦地味地味真っ当短編みたいだったのに、この異様な暗さは何?!という衝撃です。ファンになりそう。

Alice Munroは短編の名手として名高く(カナダのチェーホフとかいわれている)、カナダでは文壇の大御所です。カナダでちょっと本を読む人なら、まず間違いなくAlice Munroの名前は知っているというところ。様々な賞も獲っています。

ところが、インターネットでちょっと探したところでは、日本では『木星の月』くらいしか翻訳が出ていないようです。そんなのってありなのか…とびっくりしました。(といいつつ、わたしも、Alice Munroをちゃんと読んだのはこれが初めてだったのだけど)地味すぎるのでしょうか?風土がにじみ出ていすぎるのでしょうか?

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by Erika_Akane | 2005-01-06 04:54 | 洋書