昨夜見た映画、今日読んだ本のレビュー。


by Erika_Akane

試写会報告 Valentin(2002) 邦題不明

1960年代アルゼンチン。両親が別れた後、祖母と一緒に暮らしている、おませな8歳の男の子バレンティンは、宇宙飛行士になることが夢である。また、次々と入れ替わるガールフレンドたちの誰か(バレンティンはブロンド美人の継母を希望)と父親が結婚し、家族として生活できるようになることも望んでいる…。

全体のストーリー展開よりも、小さなエピソードの積み重ねで見せている映画です。斜視で、馬鹿でっかい眼鏡をかけているバレンティン少年の、とんでもなくおませで、健気で、しかも本人はそういうことを全然意識していないキャラクターが素敵です。

文句や人の悪口を言ってばかりの祖母が、亡くなってしまった旦那さんとの馴れ初めや、いかに素晴らしい恋や結婚生活をしたかを話すところでは、ものすごく泣けました。このお祖母さんとか、近所に住むピアニストのルフォとか、登場人物たちが、それぞれいい味を出しています。

浮気をして逃げ出したと言われていたバレンティンの母親は、どうやら夫による虐待の被害者であったらしいことが分かり、ゾゾッとするのですが、全体にほのぼのとしたユーモアに満ちていて、たっぷり笑えました。

「え、これで終わり?もっと続いてもいいのに…」というところで終わってしまい、最後のクレジットが始まった後、しばらくポカンとした静寂があったのですが、拍手が沸き起こりました。

Valentin
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by Erika_Akane | 2004-05-13 22:28 | 映画(映画館)