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昨夜見た映画、今日読んだ本のレビュー。


by Erika_Akane

Lost In Translation ( 2003)

サントリー・ウィスキーのコマーシャルを撮りにきた、落ち目の中年俳優ビル・ハリスは、東京の高級ホテル(名前忘れちゃった)に滞在中。そこには、カメラマンの夫に同行してきたものの、ひたすら気を滅入らせているシャーロットも泊まっていた。アメリカ人にとって、まったく異質な世界である東京(主にホテル内)を舞台に、二人は友情とも恋情ともいえないものを発展させていく……。

予告編を見て頭にきていたことは前にも書きましたが、DVDでプライベートに見たせいか、別に腹は立ちませんでした。わたし日本で、
・田舎に住んでいた
・テレビを持っていなかった
ということもあって、東京のエキゾチックさに外人なみに感嘆してしまったためかもしれません。こんなに人が大勢いるの?こんなに派手な看板があるの?お寺があるの?みんなカラオケ好きなの?こんな変なTV番組があるの?(マシューみなみって、一体何なの???)

でも、これ映画館で、こっちの人々が日本人の
・RとLの発音が区別できず、子音には母音をくっつける英語
・お辞儀多発
などに爆笑するのに囲まれて観たら、憤死しそうになると思います。

わたしが住んでる所の地元紙では、この映画について「異文化を理解しようせず、仲間うちにとどまろうとする典型的アメリカ人の驕り」みたいな批評も一部にあります。そういうふうには思わなかったのですが。日本ではどう受け取られるのでしょうか。

話は可もなく不可もなく。これ、金持ちの優雅な憂鬱だと思うんですけど。日本に旅行した"ガイジン”がみんな口にする「なんで物価がこんなに高いの?!」を全然言わず、人生について悩んでいられるなんてうらやましい。

異国滞在談としては、"In America"とか"Dirty Pretty Things"みたいな貧困移民談のほうが切実だし、個人的に共感できます。
by Erika_Akane | 2004-03-01 04:54 | 映画(ビデオ・DVD)